明治時代の建物が多いのも、那須の特徴。
さすが、明治の政治家たちが、治水し、農場を作ったりしただけのことはあって、セカンドハウス(別荘)として建てた建築物があちこちに点在している。
洋館もあれば日本家屋もある。
今日はその明治の政治家の一人山縣有朋が立てた別荘を移築した山縣有朋記念館をご紹介。
山県有朋記念館
建物は小田原に建てられていた古希庵の一部を移設したもの。
明治時代の木造洋風建築で有形文化財である。
庭の水琴窟の水音が心を癒してくれる。
もともと立てられていた小田原は温暖な気候であったため、この建物には、暖炉などの暖房施設がない。
AR(ありとも)の文字がデザインされている。
割と、かわいらしい感じのこじんまりとした洋館だが、小田原に立てられていた当時は、伊藤博文・井上馨・原敬など著名な政治家が政治上の話をするために『小田原詣で』をした。
客間は本来小田原の海を眺めることができる配置になっていたようだ。
家具もそのまま展示されている。
- 開館時間 AM 10:00〜PM 4:00(入館はPM 3:30まで)
- 休館日 毎週月曜日(祝日の場合は翌日) ただし冬季1月〜2月は土日祝祭日のみ開館
- 入館料 大人700円(団体15名以上600円)※コーヒーのサービス付 小学生 350円(団体15名以上300円)
- 公益財団法人 山縣有朋記念館 〒329-2501栃木県矢板市上伊佐野1022番地
- TEL : 0287-44-2320 FAX : 0287-43-2695
- E-mail : info@general-yamagata-foundation.or.jp
山県有朋という人
長州藩士、陸軍軍人、政治家。
階級は元帥陸軍大将。
位階は従一位。
勲等は大勲位。
功級は功一級。
爵位は公爵。
内務大臣(初・第2・第3代)、内閣総理大臣(第3・9代)、元老、司法大臣(第7代)、枢密院議長(第5・9・11代)、陸軍第一軍司令官、貴族院議員、陸軍参謀総長(第5代)などを歴任した。
長州藩の出身だが、元の身分は足軽以下の中元という身分。
山県有朋という人は、どうも日本庭園がすきだったらしく『椿山荘(現在のフォーシーズンズホテル椿山荘 東京 )』とか、京都の『無鄰菴』、『古稀庵』などの別荘周辺に大庭園を築いている。
庭の水琴窟にも目を向け耳を傾けて
水琴窟(すいきんくつ)は手水鉢の近くの地中に作りだした空洞の中に水滴を落下させ、その際に発せられる音を反響させる仕掛け。
手水鉢の排水を処理する機能をもつと同時に反響した音を音楽として楽しむことができる設備。
江戸時代に庭園の設備として用いられるようになり、明治時代には盛んに用いられたが次第に廃れていった 。
音が小さい場合、聞くための竹筒などを設置してある場合もある。
那須の山縣有朋記念館の庭にもこの琴窟(すいきんくつ)が備えられている。
山縣有朋記念館の琴窟(すいきんくつ)は、手水鉢そばの竹筒に耳をつけて音を聞くタイプのもの。
山縣有朋記念館へのアクセス
カーナビ任せでも行き着けるが、途中「本当に大丈夫なのか?」と疑うほどの田舎道を通る。
道というより、田舎の田んぼの真ん中を通って行く。
道はあっているので疑わなくて大丈夫です。
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