那須にある洋館の一つ、日本遺産でもある山縣有朋記念館。
明治時代の洋館の中には木造建築の洋館というものがある。
日本の建築技術で洋館(ヨーロッパ風の建物)を作った。
山縣有朋記念館はそんな明治時代の木造建築の洋館を移築したもの。
那須と明治の政治家
那須には明治時代の建物が多い。
洋館もあれば、日本家屋もある。
関東から移築されたものもあるのだがなぜそんなに那須に明治の政治家たちの邸宅が多いのか?

那須には明治の政治家さんのおうちが多いよね?
どうしてなのかな?

それはね、明治の政治家さんたちが国家的、個人的に那須を開拓していったからなの。
元々那須は水が少なくて、荒れ地が多かったんだよ。
江戸時代には「那須野原」と呼ばれるぐらいやせた土地だったんだって。
だから、明治の政治家の別荘とかが多いんだ。

でも、国が土地を払い下げてくれたんでしょ?
お金も出してくれたんだよね?
得したんじゃない?

元々、人が住んでなかった土地だし、開墾するのに国のお金じゃ全然足りなくて、みんな自分の財産を使って開墾していたらしいよ。
山縣有朋記念館
明治の元勲・山縣有朋の遺品を展示。
建物は小田原に建てられていた古希庵の一部を移設したもの。
明治時代の木造洋風建築で有形文化財(日本遺産)である。

木造の洋館って、今残ってる建物が少ないんだって。
庭の水琴窟の水音が心を癒してくれる。
もともと立てられていた小田原は温暖な気候であったため、この建物には、暖炉などの暖房施設がない。
ドア枠に注目!
AR(ありとも)の文字がデザインされている。
割と、かわいらしい感じのこじんまりとした洋館だが、小田原に立てられていた当時は、伊藤博文・井上馨・原敬など著名な政治家が政治上の話をするために『小田原詣で』をした。
客間は本来小田原の海を眺めることができる配置になっていたようだ。
家具もそのまま展示されている。
山縣有朋という人
長州藩士、陸軍軍人、政治家。
階級は元帥陸軍大将。
位階は従一位。
勲等は大勲位。
功級は功一級。
爵位は公爵。
内務大臣(初・第2・第3代)、内閣総理大臣(第3・9代)、元老、司法大臣(第7代)、枢密院議長(第5・9・11代)、陸軍第一軍司令官、貴族院議員、陸軍参謀総長(第5代)などを歴任した。
長州藩の出身だが、元の身分は足軽以下の中元という身分。

ものすごく身分が低かったのです。
貧乏したらしい。
山県有朋という人は、どうも日本庭園を造るのが好きだったらしく『椿山荘(現在のフォーシーズンズホテル椿山荘 東京 )』とか、京都の『無鄰菴』、『古稀庵』などの別荘周辺に大庭園を築いている。
山縣農場の成り立ち
山縣農場(旧伊佐野農場)は那須のあれた山野の官有地だった。
そこを渋澤栄一が「牧場にしよう」と計画していた。
その官有地を山縣有朋が譲り受けて、開墾したもの。

山縣有朋という人は
「農は国家経済の基本」
という考え方だったらしいよ。

当時、山形有朋が
「篠原も畑となる世の伊佐野山 みどりにこもる杉にひのきに」
という歌を詠んだんだって。

山縣農場の開墾は
「土地を持てない農家の次三男」
を募集して開墾したらしい。
「新しい農場を築くには、移住して来た人達の独立と日々の生活を確立することを優先し、農場主と結び付き、親子のような絆があってこそ開墾、造林という困難な事業の成功と、山縣農場の基盤ができあがる」という理念のもと、昭和9年(1934年)には、本農場創業50年記念として小作人に土地を分譲したという。

元々有朋は小作人に土地を分割したかったみたい。
山縣有朋の遺志を継いで三代目の有道が小作人に土地を分譲したんだって。

山縣有朋って、なんとなくいいうわさを聞かないけど、「当時としては変わった人」って感じだったのかもね。

いまは、政治家として評価が見直されてるらしい。
庭の水琴窟にも目を向け耳を傾けて
水琴窟(すいきんくつ)は手水鉢の近くの地中に作りだした空洞の中に水滴を落下させ、その際に発せられる音を反響させる仕掛け。
手水鉢の排水を処理する機能をもつと同時に反響した音を音楽として楽しむことができる設備。
江戸時代に庭園の設備として用いられるようになり、明治時代には盛んに用いられたが次第に廃れていった 。
音が小さい場合、聞くための竹筒などを設置してある場合もある。
那須の山縣有朋記念館の庭にもこの琴窟(すいきんくつ)が備えられている。
山縣有朋記念館の琴窟(すいきんくつ)は、手水鉢そばの竹筒に耳をつけて音を聞くタイプのもの。
山縣有朋記念館へのアクセス

「山縣有朋記念館」へは、カーナビ任せでも行き着ける。
が、途中「本当に大丈夫なのか?」と疑うほどの田舎道を通る。

道というより、田舎の田んぼの真ん中を通って行くんだよね。

道はあっているので疑わなくて大丈夫です。
- 開館時間 AM 10:00〜PM 4:00(入館はPM 3:30まで)
- 休館日 毎週月曜日(祝日の場合は翌日) ただし冬季1月〜2月は土日祝祭日のみ開館
- 入館料 大人700円(団体15名以上600円)※コーヒーのサービス付 小学生 350円(団体15名以上300円)
- 公益財団法人 山縣有朋記念館 〒329-2501栃木県矢板市上伊佐野1022番地
- TEL : 0287-44-2320 FAX : 0287-43-2695
- E-mail : info@general-yamagata-foundation.or.jp

お値段は2025年6月現在のものです。

こちらは楽天トラベルの那須のお宿と体験ツアー・レンタカーの検索Link
ちなみに、dがいつも泊まるのは「那須温泉 ホテルサンバレー那須」です。
最近行ってないな。
泊まりに行きたいな…。

那須は宿によっては東京あたりから直通バスを出していたりする。
宿直通のバスは便利。
コメント