東山魁夷という画家がいる。
東山魁夷の作品の中で「緑響く」と「白馬の森」が好きだ。
いずれもモチーフは1頭の空想の馬。
長野県とゆかりが深く、長野県善光寺近くの長野県立美術館には東山魁夷の作品を常設展示している東山魁夷館がある。
東山魁夷館
東山魁夷館は、長野県立美術館のなかにある。
善光寺からも近くて歩いていける距離。
季節に応じて、東山魁夷の作品を入れ替えて展示している。

2019年(令和元年)10月5日 にリニューアルオープンしました。
2025年は東山魁夷館開館35周年
東山魁夷館は2025年(令和7年)に開館35周年を迎える。
35周年を記念して、2025年10月4日(土)~ 2025年11月16日(日)まで特別展示が計画されている。
開館35周年の目玉は、「皇居宮殿壁画《朝明けの潮》原寸下図」。
縦約4m×横2.5m×6面という大きなサイズで、公開されれるのは57年ぶり。

「皇居宮殿壁画《朝明けの潮》原寸下図」が公開されるのは1968年11月の皇居宮殿落成後に、銀座松屋で開催された「朝明けの潮・京洛四季」展に展示されて以来なんだって。

大きすぎて、なかなか公開できなかったらしいよ。
「皇居宮殿壁画《朝明けの潮》原寸下図」以外にも、他の美術館などが所有している東山魁夷の作品も展示される。
《朝明けの潮 色分け大下図》 作成:1967年 所有:長野県立美術館蔵
《残照》 作成:1947年 所有:東京国立近代美術館蔵
《自然と形象 雪の谷間》 作成:1941年 所有:個人蔵
《自然と形象 秋の山》 作成:1941年 所有:個人蔵
《自然と形象 早春の麦畑》 作成:1941年 所有:個人蔵
《道》 作成:1950年 所有:東京国立近代美術館蔵
《霧》 作成:1951年 所有:個人蔵
《門》 作成:1952年 所有:千葉県立美術館蔵
《谿紅葉》 作成:1968年 所有:兵庫県立美術館蔵
《晴れゆく嶺》1982年 衆議院蔵
《波響く磯》1983年 参議院蔵
休館日:水曜日(水曜日が祝日の場合は翌平日)、年末年始
開館時間:9:00~17:00(入場は16:30まで)
観覧料:一般700円、大学生及び75歳以上500円(本館コレクション展を含む)
〒380-0801 長野県長野市箱清水1-4-4
東山魁夷館を含む長野県立美術館(2021年(令和3年)4月10日リニューアルオープン)は、美術館周囲も素晴らしくて、広い敷地の中で、天気の良い日はボーとするのも楽しい。
美術館の中から、外を眺めるのもいい。
カフェなどの併設もある。
割と駐車場が開いていることが多いので、これからの季節、美術館に行って、車を置いて、桜を眺めながら歩いて善光寺まで。
なんてのも乙だと思う。
リニューアル後、基本的に一般の駐車場は使えなくなった。
近くに、城山公園駐車場があり、長野県立美術館の観覧券を提示すると駐車料金が割引になる。
東山魁夷の絵と豆知識
作品を見る時に、作者の背景等を知っておくと、倍楽しめる。
お気に入りの2作品の背景をご紹介。
「緑響く」
「緑響く」は東山魁夷の代表作の一つ。
長野県茅野市の御射鹿池(みしゃかいけ)がこの「緑響く」のモデルとなった池。
御射鹿池(みしゃかいけ)は、農業用のため池としてつくられた。
酸性が強く、生き物が棲息することができない。
だから、魚もいない。
池の中には、酸性を好むこけしかいないそうだ。
上が東山魁夷の「緑響く」。
したが、御射鹿池(みしゃかいけ)。

東山魁夷「緑響く」のモデル-御射鹿池(みしゃかいけ)
御射鹿池(みしゃかいけ)所在地: 長野県茅野市豊平
「白馬の森」
「白馬の森」は一番好きな作品。
富士山五合目を題材に描かれた。
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透明感のある青い色と白い馬が、ここをの中に何かを訴えてくる感じがする。

この、「白馬の森」前に長野県立美術館でレプリカを買ったんだよね。

そう、どうしても欲しかったんだもん。
東山魁夷にとっての白い馬
「緑響く」「白馬の森」双方、白い馬が出てくる。
が、これは実際に馬がいるわけではなく、
「白馬は画業の旅を続ける私の分身なのかもしれない。しかし、解釈は見る者の自由である。心の奥の森は誰も窺い知ることはできないのだから」
と魁夷自身が語っていたそうだ。
東山魁夷の作品の展示されている全国の美術館
【市川市東山魁夷記念館】
千葉県市川市中山1丁目16番2号
電話:047-333-2011 FAX:047-333-2033
【東山魁夷せとうち美術館】
〒762-0066 香川県坂出市沙弥島224−13
電話:0877-44-1333 FAX:0877-44-0220
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